和綴じ帳の作り方
和綴じ帳の作り方
(株)主婦と生活社 「本のつくり方」より
和綴じの方法・手順 もご覧下さい。
本の構造
主な材料
【仕上がり寸法】 天地7寸5分=227mm・左右5寸5分=167mm
【材料】
◆表紙用紙(天地8寸5分=258mm・左右6寸5分=197mm)2枚
◆本文用紙(天地7寸5分=227mm・左右6寸5分=394mm) 20枚
二つ折りにして、天地7寸5分=227mm・左右5寸5分=167mm)
◆角ぎれ用布(天地8分=24mm・左右7分=21mm)2枚
◆こより 2本
◆綴じ糸 絹糸・糸の長さ=本の丈の3倍強
◆題せん用紙(天地5寸=151mm・巾1寸=30mm)
◆糊 糊は用途に応じて、濃度を調整しながら使います。
・ドレッシングぐらいの濃度の糊
紙の裏打ち・表紙張り・題せん張り
・マヨネーズぐらいの濃度の糊
布の裏打ち
・固く煮詰めた糊
角ぎれ・本文と表紙を張る
中綴じ
中綴じをすることで本が丈夫になり、万一綴じ糸が切れても、本がばらばらになりません。
また、仕立てる場合にも作業が楽になります。
中綴じは、和紙でこよりを作り、それで綴じます。
略式で、背の部分に糊を引いて固め中綴じを省略する場合もあります。
角ぎれ
一種の装飾で、本文の背(綴じる側)の天地に当てます。
これが付いていることで、本が上等に見える感じがしますが、角ぎれが張ってある部分は外気に触れにくいため、虫食いがひどい場合が多々あります。
本自体にとっては、あまりよい状態ではありません。
角ぎれは、裏打ちしてから使いますが、なるべくなら薄い素材を選んだ方がよいでしょう。
角ぎれの張り手順
1.角ぎれを張る位置に印を付けます。
2.糊付けした角ぎれを、背より3分の位置に張ります。
左右の糊しろの寸法は同じにとっておきます。
3.左右の糊しろを、指できつく引っ張るようにして包み、本文に張りつけます。
4.背の方へ、平に布をひっぱりながら折り曲げます。
5.左右の糊しろを折り、指で布を引くようにして角を包みます。
6.天地両方の角を同じように包みます。張った角ぎれが浮き上がったり、ぶかついたりしないように注意しましょう。
表紙掛け
表紙の寸法は、本文の大きさ+背の折りしろが2分5厘(7.5mm)、
天地と小口の折りしろをそれぞれ5分(15mm)ずつ加えて下さい。
背(綴じる側)の折り返しは、他の三方の折り返しよりも寸法が狭くなっています。
それは、綴じ目の位置と、表紙の折り返しが重なって、表紙が開きにくくなるのを避けるためです。表紙の折り返しは、綴じ目の位置より5厘(1.5mm弱)内側です。
1.表紙は裏表紙からつけましょう。
表紙の裏に2箇所ほど、本文を載せます。
その際、中綴じの側(背)の折りしろの寸法は少なく、2分5厘(7.5mm)にします。
2.本文の大きさにへらで印を付け、まず背から表紙を折り込みます。
背の折り返しが多いと、綴じ糸にかかって開きにくくなるので注意しましょう。
3.へらを使って、天・地・小口 の順に表紙を折り込みます。
4.表紙の折り返しの四隅にハサミを入れ、重なった部分を切り落とします。
5.小口に糊を引き、本文を置いて軽く撫でつけます。
表紙は裏表紙からつけましょう。